学長挨拶

 琉球大学は、1950年に首里城跡地において、琉球諸島の人々の役に立つ学府に成長するようにという願いによって創設されました。島嶼地域・沖縄に立地する本学の歩んできた道のりは、国内の他の大学には見られない独自性を有しておりますが、その底流にあったのは常に「地域のための大学」という考えです。

 本学は、沖縄はもとより日本、世界に貢献できる教育研究拠点となることを使命としております。「地域とともに未来社会をデザインする大学」と「アジア・太平洋地域における中核的な教育研究拠点大学」という大学像を掲げ、経営基盤を拡充することにより、沖縄と世界を繋ぐ津梁(シンリョウ)・架け橋となる有為な人材を育てることと併せて、学術研究の進展にも貢献して参ります。

 この大学は沖縄の地にあって、未来を担う世代の希望の学び舎であります。未来の世代に何を残すべきかを考え、「実が稔る種や苗木」を植え続けていくことが今という時を共有している私たちの責務です。人づくりは、地域発展の礎であります。そのための原資づくりとして、琉球大学基金へのご寄附を広く募ることにいたしました。

 皆様のご厚志は、若者への力強いバトンとなって、未来を切り拓いていくための勇気と行動を生み、豊かな社会へと結実していくものと信じております。ぜひこの基金の趣旨にご賛同くださり、格別のご支援並びにご協力を賜りますようお願い申し上げます。

第17代琉球大学長 西田 睦